記事作成日:2025年3月11日

【2025年問題とは?】就活生が知るべき介護・医療現場の人材不足と今後の展望

少子高齢化が進む日本において、介護・医療業界の人材不足は深刻な課題となっています。
特に2025年には団塊の世代が75歳以上となり、高齢者人口の急増が見込まれています。
この「2025年問題」によって、医療・介護の需要が急増し、それに対応する人材の確保が急務となっています。
 
一方で、介護・医療業界は安定した雇用が期待できる分野でもあります。
就活生にとっては、新たなキャリアの可能性を見出すチャンスともいえるでしょう。
今回は、2025年問題がもたらす影響や、介護・医療現場の現状、求められる人材像について解説します。
 

介護における2025年問題とは?



2025年、日本は超高齢社会のピークを迎えます。
団塊の世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となり、医療・介護の需要が急増することが確実視されています。
しかし、それに伴い深刻化するのが「介護・医療現場の人材不足」です。
 
特に、以下のような課題が浮き彫りになっています。
 
・医療・介護を支える人材が足りない
・介護施設や病院の受け入れ能力の限界
・現場の負担増加による離職率の上昇
 
この問題により、医療・介護の現場は大きな転換点を迎えており、就活生にとっても重要なテーマとなっています。
 

介護・医療現場の人材不足の現状



現在、介護職の有効求人倍率は4倍以上と、他業種と比べて極めて高い状態が続いています。
つまり、求職者1人に対して4つ以上の求人がある状況です。
 
特に、以下のような要因が影響しています。
 
・高齢者の増加に対し、介護人材の供給が追いついていない
・職場の労働環境(長時間労働・肉体的負担)が厳しい
・給与・待遇の課題
 
これらにより、介護職に就く若者が少なく、人材不足が一層深刻化しています。
医療業界でも同様に、看護師や介護福祉士、理学療法士などの専門職が不足しています。
 
特に、地方の医療機関では人材確保が難しく、都市部に人材が集中する傾向が顕著です。
さらに、医師や看護師の長時間労働問題も解決されておらず、過労による離職やメンタルヘルスの問題が増加しています。
 

介護・医療業界で求められる人材とは?



現在、介護・医療業界では「専門性を持ちつつ、柔軟に対応できる人材」が求められています。
 
● 介護業界で求められる人材
 ・介護福祉士やケアマネージャーなどの資格を持つ人材
 ・コミュニケーション能力が高く、利用者と円滑に接することができる人材
 ・ITやロボット技術を活用できる知識を持つ人材(介護ロボット・AI活用)
 
● 医療業界で求められる人材
 ・看護師・理学療法士・作業療法士などの専門職
 ・チーム医療に貢献できる協調性のある人材
 ・デジタル技術(電子カルテや遠隔医療)に対応できる人材
 

2025年問題に向けた就活生のチャンス



介護・医療業界の人材不足は「課題」である一方で、就活生にとっては「大きなチャンス」でもあります。
 
● 安定した就職先としての魅力
 ・高い求人倍率で就職しやすい
 ・資格取得によるキャリアアップが可能
 ・高齢化社会が進む中で、長期的に必要とされる仕事
 
また、近年は、介護・医療業界ではIT化やDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいます。
例えば、
 
 ・AIを活用した診断システム
 ・介護ロボットによる身体的負担の軽減
 ・遠隔医療の導入による医療アクセスの向上
 
これらの技術と組み合わせた新しい働き方が増え、専門知識に加え、ITスキルを持つ人材のニーズが高まっているのです。
 

介護・医療業界を目指すために今できること

介護・医療業界に興味のある就活生は、以下の点を意識して準備を進めるとよいでしょう。
 
● 資格取得を目指す
 ・介護・医療分野では資格が重要視されます。
 ・介護業界:介護福祉士、ケアマネージャー、社会福祉士
 ・医療業界:看護師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師
 
これらの資格取得を視野に入れることで、キャリアの選択肢が広がります。
 
● インターンシップやボランティアに参加
 実際の介護・医療現場を体験すると、業界のリアルな課題ややりがいを知ることができます。
 また、インターン経験は就活の際に大きなアピールポイントになります。
 
● 最新技術やトレンドを学ぶ
医療・介護業界は、今後ますますテクノロジーと結びついていきます。
AIやロボット技術、遠隔医療について学んでおくことで、就活時の武器になります。
 

2025年問題による介護・医療業界の人材不足は就活生の新しいチャンス

2025年問題による介護・医療業界の人材不足は、日本社会にとって大きな課題ですが、同時に就活生にとっては新しいチャンスでもあります。
 
これから就職活動を控える皆さんは、
・介護・医療業界の現状と課題を理解する
・自身の強みを活かせるキャリアプランを考える
・資格取得やインターンを通じて経験を積む
といった行動を起こすことで、安定したキャリアを築けるでしょう。
 
社会に貢献できる仕事に興味がある方は、ぜひこの機会に介護・医療業界の可能性を探ってみてください!
 

監修

あなぶきヘルスケア
事業部長  喜田 康生

 

平成17年にプランドゥ穴吹に入社。その後、地域の医療介護検索サイト「病院・介護ナビmilmil」を立ち上げ、サイト営業で多数の病院、クリニック、介護施設などを訪問。

現在はあなぶきヘルスケアにて、広告コンサルティングを通じ、ブランディングなど幅広い視点から医療介護業界をサポート。

 

 


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