記事作成日:2024年12月9日
妊婦や子どもに注意!リンゴ病「警報レベル」流行の現状と対応策
2024年、約6年ぶりに全リンゴ病(伝染性紅斑)が猛威を振るっています。
特に、東京都では患者報告数が顕著に増加しており、「警報レベル」を突破しています。
リンゴ病は、子どもたちの間で流行が目立つ一方、妊婦や免疫が低下した人にとっては重大なリスクを伴う病気でもあります。
また、感染初期には風邪に似た症状を示すため注意が必要です。
今回は、リンゴ病の基本的な特徴や現在の流行状況、そして誰もが日常生活で取り組める予防策について解説します。
重症化を防ぎ、自分や大切な人を守るために、今こそ必要な知識を身につけましょう。
2024年冬現在「リンゴ病」の流行状況
現在の流行は、例年よりも早い時期に感染者数が急増しており、社会全体での注意が呼びかけられています。
特に東京都では、リンゴ病の患者報告数が記録的な増加を見せています。
東京都によると、12月1日までの1週間で、定点医療機関あたりの患者報告数が「3.02人」となり、2018年の「2.39人」を超えて過去最多を記録しました。
前週からの増加率は約82%と急激な伸びを示しており、これは、統計が開始された1999年以来の最高値を記録している状況です。
「リンゴ病」の症状
リンゴ病の症状は段階的に現れます。
初期症状は、風邪と似ているため見逃されやすいですが、次第に典型的な発疹が出現します。
発疹は両頬が赤くなる紅潮から始まり、手足や体幹に広がる網目状の発疹へと進行します。
この発疹は1週間程度で自然に消えることが多いですが、発疹が出る頃には感染力がほとんどなくなる点も特徴的です。
注意すべき点は、妊婦や免疫力が低下している人に感染した場合のリスクです。
妊娠初期の女性が感染すると、胎児への影響や流産のリスクがあるため、流行期には特に警戒が必要です。
リンゴ病の感染予防対策
リンゴ病の感染は、飛沫感染や接触感染によって広がります。
主な予防方法としては、手洗いの徹底・咳エチケットが挙げられます。
手洗いの徹底
アルコール消毒では十分にウイルスを除去できない場合があるため、石鹸を使った手洗いが推奨されています。
外出先から帰宅した後や食事の前後に必ず手を洗う習慣をつけましょう。
また、家族間でタオルや食器を共有しないなど、衛生面の工夫も感染拡大防止になります。
咳エチケット
リンゴ病は飛沫感染が主な感染経路の一つです。
患者が咳やくしゃみをした際に放出される飛沫を吸い込むことで感染が広がります。
せきやくしゃみが出るときは、マスクをつけるなど、飛沫を飛ばさないように気を付けます。
マスクがないときは、ハンカチや手で口と鼻を覆うように心掛けましょう。
その後、手洗いするのを忘れないようにしてください。
妊婦がリンゴ病にかかってしまうと・・・
妊婦、特に妊娠初期の女性がリンゴ病に感染すると、まれに胎児の異常や流産を引き起こすことがあります。
そのため、流行時には妊娠中の女性は注意を払い、患者との接触を避けましょう。
また、家族内や職場で感染者が確認された場合、できるだけ接触を避けるよう心がけるとともに、体調に不安がある場合は早めに医師に相談してください。
冬の感染症対策は徹底しよう
リンゴ病は多くの場合、軽症で自然治癒しますが、特定の条件下では深刻な影響を及ぼす可能性があります。
感染が広がっている現状を踏まえ、手洗いや咳エチケットの徹底などの基本的な予防策が改めて求められます。
特に妊娠中の女性や免疫力が低下している人は、感染リスクを最小限に抑えるため、流行状況を注視しつつ、必要に応じて医療機関と連携することが重要です。
感染症の正しい知識を持ち、自分や家族を守るための行動を心がけましょう。
監修
あなぶきヘルスケア
事業部長 喜田 康生
平成17年にプランドゥ穴吹に入社。その後、地域の医療介護検索サイト「病院・介護ナビmilmil」を立ち上げ、サイト営業で多数の病院、クリニック、介護施設などを訪問。
現在はあなぶきヘルスケアにて、広告コンサルティングを通じ、ブランディングなど幅広い視点から医療介護業界をサポート。